海外旅行にワクワク出来る旅行の本(わりと最近)
ある本に出会ってしまったせいでそれからの人生が大きく変わってしまう。読むと今すぐ海外旅行に行きたくなってしまう、エッセーや紀行文、日記のわりと最近に出版された本を厳選して紹介します。自己啓発の本を読むよりもずっと前向きになれる、心の底から情熱がわいてくる、外に飛び出したい衝動がわいてくる、そんな本たちです。
ラオスにいったい何があるというんですか?
村上春樹
紀行文集 文春文庫
そこには特別な光があり、特別な風が吹いている――ボストンの小径とボールパーク、アイスランドの自然、「ノルウェイの森」を書いたギリシャの島、フィンランドの不思議なバー、ラオスの早朝の僧侶たち、ポートランドの美食やトスカナのワイン、そして熊本の町と人びと――旅の魅力を描き尽くす、村上春樹、待望の紀行文集。
世界中で迷子になって
角田光代
小学館文庫
アジアは水で、ヨーロッパは石なのだ。旅の疲れは移動の疲れと言うよりも、野生の本能を始終使っている疲れなんだろう。7月のあたまにセールなんてするなら、金輪際、5月6月に夏物なんて買わないからな! じつは若いときからずっとサザエの母、磯野フネに憧れていた。毎日仕事中、ほとんど負け戦ながらチョコ衝動と闘い続けている。「旅」と「モノ」について、作者ならではの視点、本音が満載の懐かしいのに新しい、そんな魅力溢れるエッセイ。
表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬
若林正恭
オードリー若林、東京から楽園キューバへ逃亡を図る。「俺が競争したい訳じゃなかった! 競争しなきゃ生きていけないシステムだった!」新しい発見に意識がいったところで、「別のシステムで生きる人々を見てみたい」と、猛然とキューバへ旅立った。キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない、間違いなく若林節を楽しんでもらえる、そして最後はホロリと泣ける、待望の書き下ろしエッセイ。本当にプライベートで若林さんが撮ったキューバ旅行の写真も掲載。
インド旅行記 1 北インド編
中谷美紀
幻冬舎文庫
チューブわさびで体内消毒に励み、持参したウエットティッシュは数知れず。そんな努力の甲斐もむなしく、腹痛に見舞われ、暑いホテルで一人淋しく回復を持つ。町に出れば、パスポートを盗まれ、警察署長に懇願書を書くはめに…。単身インドに乗り込んだ、女優・中谷美紀に襲い掛かる困難の数々。泣いて、笑った38日間の一人旅の記録。
世界をひとりで歩いてみた
女30にして旅に目覚める
眞鍋かをり
祥伝社黄金文庫
スマホ片手にノープラン。「英語も苦手、地図が読めない私」がガチで(完全プライベート)行ってきました。著者が、海外ひとり旅に目覚め、自分で行動を起こす達成感、何にも縛られない自由を経験し、成長していく旅エッセイ。三十路(現在33歳)の女性の本音と、デジタルツールを駆使すれば「海外旅行はこんなにも簡単に楽しめる」という、初心者ならでは視点からの役立つ情報も満載。
グアテマラの弟
片桐はいり
幻冬舎文庫
グアテマラの古都・アンティグアに家と仕事と家族を見つけた年子の弟。ある夏、姉は十三年ぶりに弟一家を訪ねる旅に出た。まばゆい太陽とラテンの文化で、どんどん心身がほぐれていく。そして陽気に逞しく暮らす人たちと過ごすうち心に浮かんだのは、外国を知らずに逝った父、家事にあけくれ続ける母のことだった。旅と家族をめぐる名エッセイ。
わたしのマトカ
片桐はいり
幻冬舎文庫
映画の撮影で1カ月滞在した、フィンランド。森と湖の美しい国で出会ったのは、薔薇色の頬をした、シャイだけど暖かい人たちだった??。旅好きな役者片桐はいりが綴る、笑えて、ジンとくる名エッセイ。
2006
ヨシダ、裸でアフリカをゆく
ヨシダナギ
“裸の美人写真家” ヨシダナギ、初の紀行本。2009年11月、エチオピアを訪ねて以来、アフリカ16か国で少数民族を撮り続けた全記録。「相手と同じ格好をすれば、ぜったい仲良くなれる」とずっと思っていた。彼女が裸族の前で裸になると、いままでになかった歓迎の舞が始まった。そんな彼女が大好きなアフリカとぶつかったり、爆笑したり、泣きわめいたクレイジーな紀行が、豊富なビジュアルとともに描かれた。
ガンジス河でバタフライ
たかの てるこ
幻冬舎文庫
20歳にして、長年夢見ていたひとり旅に出た、てるこ。極端な小心者だからこそ、五感をフルに稼動させて、現地の人とグッと仲良くなっていく。インドでは聖なる河ガンジスを夢中で泳ぎ、ぶつかってしまった人に謝ると、なんと流れてゆく死体だった。ハチャメチャな行動力と瑞々しい感性が大反響を呼んだ、爆笑紀行エッセイ第一弾。
わたしの旅に何をする。
宮田珠己
幻冬舎文庫
「たいした将来の見通しもなく会社を辞め、とりあえず旅行しまくりたいと考えた浅薄なサラリーマンのその後」。退職するまでは有給休暇を使って週末に海外旅行する旅人だった著者が退職後に、旅立ちと陰謀、旅人人生大器晩成化計画へと続く、出たとこ勝負の脱力エッセイ。
ニューヨークのとけない魔法
岡田光世
文春文庫
世界一お節介で、図々しくておしゃべりで、孤独な人たち。でも、泣きたくなるほど温かい。ベストセラー「ニューヨークの魔法」シリーズ第1弾。東京と同じ孤独な大都会なのに、ニューヨークは人と人の心が触れ合う瞬間に満ちている。みんな切なくて人恋しくて、でも温かいユーモアを忘れない。個性的すぎる人々に笑い、泣いたあと、無性にニューヨークに行きたくなる、リアルな英語も学べる本。
行かずに死ねるか!
世界9万5000km自転車ひとり旅
石田ゆうすけ
幻冬舎文庫
「平穏な人生?それが運命なら自分で変えてやる!」そう決意してこぎだした自転車世界一周の道。だが、砂漠地帯で拳銃を持った強盗が―!身ぐるみはがされた後も疾走し、出会いと別れを繰り返しながら駆け抜けた七年半の旅。笑えて泣ける、大興奮紀行エッセイ。
10日もあれば世界一周
吉田友和
光文社新書
最短10日、費用は約30万円から――。世界一周が、どんどんお手軽になっていく。夢のような旅だった世界一周が身近なものになった背景には、航空会社がアライアンスと呼ばれる連合を組み、手頃な料金で世界を周遊できる「世界一周航空券」を売り出したことが大きい。今回は短期に絞り込み、10日間世界一周を実践。旅を振り返りつつ、その実現方法について綴る。